前受収益と未収収益って何だろう?継続したサービスを提供する場合に先に入金されたときと後に入金されたときの処理について

前受収益

前受収益とは、一定の契約に基づいて継続したサービスを提供する場合に、すでに対価を受けているが、まだサービスの提供をしていない収益のことをいいます。

地代を受け取ったとき

(問題)
ハル㈱は、×5年10月1日に、ソラ㈱に土地を貸し、1年分の地代120円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金120受取地代120

借方(左)
現金は資産なので、増えるときは借方(左)に配置します。

貸方(右)
受取地代は収益なので、増えるときは貸方(右)に配置します。

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決算を迎えたとき

(問題)
ハル㈱は、×6年3月31日、決算を迎えたので×5年10月1日に受け取った地代120円の翌期分を前受処理する。
会計期間は、4月1日から3月31日である。

借方科目金額貸方科目金額
※ 受取地代60前受地代60

借方(左)
受取地代は収益なので、減るときは借方(左)に配置します。

貸方(右)
前受地代は負債なので、増えるときは貸方(右)に配置します。(後日、サービスを提供しなければならない義務が発生したため/半年分の60円は当期の収益ではないため)

※ 1年間のうち、10月1日~3月31日までの半年分、月割りで前受地代を計上する
  120円×6ヶ月÷12ヶ月=60円

翌期首の仕訳(再振替仕訳)

借方科目金額貸方科目金額
前受地代60受取地代60

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未収収益

未収収益とは、一定の契約に基づいて継続したサービスを提供する場合に、すでにサービスを提供しているが、まだ支払いを受けていない収益のことをいいます。

お金を貸し付けたとき

(問題)
ハル㈱は、×6年1月1日に、貸付期間1年、年利率4%、利息は返済時に受け取るいう契約で、現金1,200円をマロン㈱に貸し付けた。

借方科目金額貸方科目金額
貸付金1,200現金1,200

借方(左)
貸付金は資産なので、増えるときは借方(左)に配置します。(後日、お金を返してもらえる権利が発生したため)

貸方(右)
現金は資産なので、減るときは貸方(右)に配置します。

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決算を迎えたとき

(問題)
ハル㈱は、×6年3月31日、決算を迎えたので×6年1月1日に貸し付けた1,200円の当期分の利息を未収処理する。
会計期間は、4月1日から3月31日である。

借方科目金額貸方科目金額
未収利息12※ 受取利息12

借方(左)
未収利息は資産なので、増えるときは借方(左)に配置します。(後日、利息を受け取ることができる権利が発生したため/3ヶ月分の12円は当期の収益であるため)

貸方(右)
受取利息は収益なので、増えるときは貸方(右)に配置します。

※ 1年間のうち、1月1日~3月31日までの3ヶ月分、月割りで未収利息を計上する
  1200円×4%×3ヶ月÷12ヶ月=12円

※ 受取利息について学びたい方はこちらへどうぞ

翌期首の仕訳(再振替仕訳)

借方科目金額貸方科目金額
受取利息12未収利息12